学び

日本でも合法的な「精子バンク」は必要か?これからの時代の女性ライフプランを考えよう!

(記事内に商品プロモーションを含む場合があります)

こんにちは、Yumiです。

現在、日本では合法的な「精子バンク」はありません。

精子が欲しい場合は、民間の精子バンクに登録するか、SNSなどの精子提供サイトからもらうという現状があります。

少子化、不妊治療、未婚の母、同性愛者…などの問題、

またわたし自身も出産を機にキャリアを手放した一人として、これからの女性は性と仕事をどう生き抜いていけば幸せなのか、考えてみたいと思います。

3億賠償を求め提訴「精子提供者にだまされた」問題

2021年12月、SNSで精子提供を受け出産した女性が、精子提供者に条件をだまされたとして、訴えをおこしたニュースをご存じでしょうか。

ウソの学歴伝え性交渉で精子提供 3億円の賠償求め女性が提訴…若狭弁護士「過程で条件変化の有無が争点になり得る」

 

要点をまとめますと…

  • 30代の女性、夫との間にひとり子供がいる
  • 夫(東京大学出身)は遺伝性の病気がある
  • 2人目は夫以外の遺伝子がいい
  • 精子提供の条件は高学歴・未婚・日本籍
  • SNSで知り合った提供者と10回くらいの性交渉を経て妊娠後、出産

その後、トラブル発生

  • 提供者が高学歴ではなかった/中国籍/既婚者

その結果

  • 3億3000万の損害賠償を求め女性が提訴
  • 二人目の子供を児童福祉施設に預けて子育て放棄

「精子バンク」の現状

海外では合法的な精子バンクがあり、ビジネスとして確立されています。

しかし、日本では現在「民間の精子バンク」しかない状態。

法的に精子提供をしている機関はありますが、男性の無精子症という不妊治療の一環であり、今回のニュースであるようなケースや、独身女性で子供を持ちたい人(未婚の母)、同性愛者には適応されません。

また、精子提供というボランティアをするにあたって、将来子供が父親の存在を知りたい場合、親を知る権利として裁判をおこすと父親情報を開示する必要があるため、精子提供者が減っているという現状があります。

SNSの精子提供サイトの闇

SNSでマッチングをして、精子提供を受けるという現実があります(闇取引)。

年齢・学歴・体型・地域・血液型などを選び、自分の希望に合う人を見つけると直接連絡を取り、ホテルのロビーやレストランなどで会い交渉するのです。

精子の受け取り方法は2種類

・シリンジ法

男性の精子をあたたかいうちに受け取り、女性がシリンジ(注射器のようなもの)に入れて自分で挿入する方法。

・タイミング法

提供者と直接性交渉をすること。

もちろんこのSNSマッチングサイトは多々トラブルがあるから、今回のように裁判になったわけです。

例えば、20代で年間100人に精子提供している人がいるそうです。

その場合、父親が同じ子供がたくさん生まれるわけで、父親が同じだと知らずに子供が出会ってしまう可能性があります。

衛生的に問題を感じますし、その精子は本当に大丈夫なのか、性病リスクは?

また、マッチングサイトで「タイミング法のみ」を指定する男性も多い。

そして基本的に交通費だけ女性が負担して、精子提供はボランティア(無料)なのです。

そこに大きな疑問を抱かざるを得ないのです。

日本でも合法的な精子バンクを作るべき?

わたしは合法的にビジネスとして作るべきだと思います。

男性が無精子症で「民間の精子バンク」に登録した場合、精子は凍結したものをつかうので、妊娠率が5%と低い。

その低い確率で人口受精を成功させるには、かなりの期間が必要となり、女性の妊娠適齢期が過ぎてしまう可能性があります。

SNSの「精子提供サイト」を利用する大きな理由が、凍結しない精子を手に入れることができるから。

感染症・性病リスクがあってでも、多くの人がSNSで提供者をさがす理由はここです。

そのため、公的機関が精子バンクを設立し、個人情報の管理から感染症リスクなどの健康面、生まれてくる子供の権利、それらをする必要があると思います。

また、凍結しないで精子を提供するシステムも作らないと、今後もSNSで提供者を探すことになるのではないでしょうか。

 

人工授精の場合、精子を摂取してから2時間以内に、病院に提出するのが望ましいと言われています。

雑菌などを取り除くために洗浄し、さらに濃縮してから子宮内に注入するためです。

新鮮な状態の精子が必要になるので、そこの問題を解決できなければ、女性の負担は相当なものです。

だからこそ、精子の取引を違法にする必要もあると思います。

解決方法は?

精子提供がボランティアで無償なのが、まず問題だと思います。

これはビジネスとして、国をあげて確率させるべき。

高学歴・高身長・病気リスクの少ない良い遺伝子をもった精子と、レベルの低い精子が同じ金額じゃおかしい。

そして「精子提供はひとり○人まで」と制限をつける。

同じ遺伝子ばかりの世の中にならないために。

精子に値段を付ける代わりに、国は得た精子代を不妊治療の助成金にあてたり、低所得者でも治療が受けれるような体制にすればいいのです。

また里親・養子縁組の選択があることは、子供が欲しい人なら知っているでしょう。

その制度を利用しない背景には、自分の遺伝子をもった子供が欲しいという人が少なくないということです。

なぜそこまでして精子がほしいのか

精子が欲しいと願うケースは…

・夫の精子がない(無精子症)

・夫の精子の質が低く妊娠が期待できない

・未婚の母を希望

・同性カップル

などがあげられます。

どんなことをしても子供が欲しい心理がある

リスクがあっても、見知らぬ男性と性交渉をしてでも、なんとしても新鮮な精子をもらって妊娠したい!

手段を選ぶ余裕などないほど、追い込まれる女性がいるのです。

だって、女性の妊娠できる期間があまりにも短いから。

これが、子供が欲しい女性の切なる願いです。

まわりにたくさん子供を産んでいるひとがいるのに、なぜわたしには子供ができないのか。

お金も地位も家も全てあるのに、子供だけがいない。

お金があっても手に入れることができないのが、自分の遺伝子を持った子供なのです。

人は「今あるもの」よりも「わたしだけないもの」に、執着するものです。

また、長年にわたり高額の不妊治療代を投資して、身体も精神もボロボロになった人が、どうしても諦めきれない気持ち、自分だけが子宝に恵まれない不甲斐なさ、簡単に終わらせることができるものではないのです。

わたしの意見

わたしが最も疑問に思ったのは、「新鮮な精子が欲しいがゆえに、見知らぬ男性と性交渉をする。」ということです。

自分の身体を、愛する人以外に触らせていいのでしょうか。

妊娠できたとしても、数年後、自己否定をしませんか?

自分を大事にできたと思えますか。

自分自身を大事にできなかった自分が子育てをしているという、矛盾を抱えて生きていくことにならないでしょうか。

どんな理由があれ、自分の身体を粗末に扱うことは、悲しいことだと思うのです。

だからこそ、公的に精子バンクを通して、正々堂々と子供を作る体制ができればいい。

そして、女性が仕事でのキャリアを早々に諦めることなく、出産のタイミングをある程度調整できるように、卵子凍結、精子凍結といった制度も充実していけば、もっと女性が生きやすい世の中になるのではないでしょうか。

卵子凍結は、検査から採取・凍結保存まで35万円くらいかかります。

一般女性が若いうちに35万かけれるでしょうか。

会社の福利厚生としてこれが負担されれば、世の中は変わってくるかもしれません。

わたしの経験談と希望の未来

わたしは24歳で結婚をし、28歳で管理職になりました。

当時20代で管理職になる人は少なく、同期の中でも早い出世だったと思います。

しかし30代に入って、そろそろ子供を考えようという話に。

そして31歳で妊娠し、妊娠9カ月まで仕事をしました。

人事部からは産休後に復帰をしても、現在の役職は保証されるので、退職ではなく産休を取る提案をしていただきました。

しかし現実問題、復帰したとしても、毎日朝から深夜まで働き、休みも最低限で有給すら消化できない管理職の体制に、身近に両親がいないわたしには到底無理でした。

そして保育所の待機児童問題もあり、正社員であるわたしも入ることができませんでした。

産休があけても子供を預ける場所がなく、復帰はあきらめることになりました。

それがわたしがキャリアを捨てなければならなかった理由です。

自分のタイミングで出産を選ぶ選択肢はなかった時代です。

これからは自分の卵子を凍結保存しておいて、自分のライフプランに合わせて出産を決めたり、結婚せずに子供だけ望む選択肢も出てくるのです。多様性を尊重する時代です。

まとめ

これは正解のない問題でもあります。

子供を持たない人生もありますし、これが全てではありません。

今回この記事を書いた理由は、社会派ブロガーちきりんさんがこの問題について、考えてみませんか?とラジオで提案されていたから。

自分のアタマで考える機会を与えて頂いたことに、心から感謝します。

あなたはあなたの意見を考えてみませんか。

では、また明日。

Voice of ちきりん 2022/1/20 #466 意見を考える練習問題を出してみるよ

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ABOUT ME
Yumi Miyai
<Webライター・ブロガー> ザ・リッツ・カールトン大阪で11年勤務後、2児の母に。 「好きなことだけして生きる」をモットーに、キレイは運動と心で叶うコツを発信しています。