ここ数年「生きづらさ」という言葉を、よく耳にするようになりました。
コロナ禍の3年前まではさほど気にならなかったことが、ふと気になるようになり、普段の生活の中で、居心地が悪く無理をしていた自分にとうとう気付いてしまった。
そんな感じが、生きづらさ。
大きく時代が変化したからこそ、気付けたとも言えます。
今日は、寂しがりやなのに孤独を好んだり、人の気持ちを敏感に察知して傷つきやすいのに刺激を求めてしまったりする、両極端な気質を併せ持つ人の生きづらさについて。
例えば、刺激を求めてマラソン大会やイベントに参加するけれど、当日までさまざまな不安を抱えストレスを感じてしまう人なんて、まさにそうです。
両極端な自分に、いつも困って疲れてしまいます。
そんな生きづらさについて、わたしの体験談をもとにご紹介しています。
どうぞ続きを読んでみて下さい。
・人が好きだけれど、他人の言動がいつまでの頭から離れない
・集まりに参加したものの、後で不調になるほど疲労してしまう
・自分に対して高い目標設定をしてしまう
外向型HSPが生きづらい理由
自分がHSP(繊細さん)なのかな?と思う方は、まずこちらのブログをご覧ください。
5人に1人の割合でいると言われるHSP(繊細さん)の中でも、外向型HSPという気質を持つ人がいます。
HSPの中でも70%が内向的、30%が外向的といわれています。
内向的HSPは少人数を好みますが、外向的HSPは大勢のなかの一人でいることに、安心を感じるという傾向があります。
そのため大勢のグループに身を置いている人が多いのですが、人の気持ちを敏感に察することができてしまうため、刺激をより強く感じることになります。
HSPは内向的でも外向的でも、外からの刺激を整理するのに多くの時間を必要とするので、ひとりの時間を持つことが欠かせないのです。
これらからわかるように、刺激を強く受けすぎると疲労してしまうのに、社交的であるがゆえにさらに自分で問題を引き起こすようなことをするのが、外向的HSPというわけなんです。
外向的HSPは、同じことの繰り返しに飽きて新たな刺激を求めていくので、一見悪循環に見える行動に出ます。
疲れる原因は、自分の限界を超えて社交的であろうとするから。
それが外向型HSPの気質です。
わたしも外向型HSP
まさに、わたしがそうなのです。
今すでに多くのスポーツをしているにも関わらず、新たな刺激を求めて太極拳を始め、さらに太極拳大会に参加して、案の定ぐったり疲れてしまいました。
疲労した結果わたしによくある症状は、一日の半分も寝ている/蕁麻疹が出る/喉が腫れて高熱が出る、といった身体の不調です。
疲弊した結果に対して、のちに自分を責める傾向にあるのも、外向型HSPの特徴です。
「もっと手を抜いて気楽にすればよかった、もっと休む時間を取るべきだった…」
繊細なのに、社交的。
生きていて大変、生きづらいのは、わたしの気質です。
もっとこうすればよかったと自分を責めてしまうのに、刺激を求めることをやめられない。
そして、高度な目標設定を自分に要求してしまう傾向があります。
「100%ベストを尽くさなくてはならない、できれば120%」
どうしてそんなに頑張る必要があるのか、自分でもわかりませんでした。
わたしは今まで幾度となく言われてきた言葉は、
「もっとゆっくり生きたらいい」「なんとかなるって」「人生長いんだから」
これらの言葉はその都度わたしをホッとさせて、救ってくれました。
けれど、同じことの繰り返し。
5人に1人がHSPで、その中の30%が外向型HSP、意外とたくさんいると思うのです。
解決策を知らない限り、わたしのように生きづらさはずっと続くのです。
外向型HSPが楽になる方法
まずひとつ、大きなアドバイスがあります。
ほかの人と同じようにたくさんのことができなくてもいい。
HSPは質が高いので、量ではなく質で勝負できます。
だから非HSPと比べなくていい、ということ。
繊細であるということは、芸術的で想像力が豊かな人なのです。
では、具体的に生きづらいと思う点は何でしょうか?
わたしの場合は、刺激を強く受けすぎたあとに体調を崩すことです。
新しい刺激を求めて、マラソン大会や未知の分野に挑戦していく姿は、自分でも大好きなポイントのひとつです。
経験を積むことは、生きていることとイコールであり、わたしらしいと思える。
しかし体調を崩すまで頑張り過ぎてしまう理由は、「完璧主義」にあります。
・100%ベストを尽くさなくてはならない、できれば120%
・弱みを見せないようにしなくてはならない
・まわりの人を楽しませて、自分は失敗してはならない
HSPには自分に高い基準を設ける傾向があります。
「あらゆることにおいて完璧でいなくてはならない」というルールを設けてしまうため、24時間全力でやってしまう。ほどほどができないのです。
「がんばらないと、人に好かれない」と思い込んでいる人も多い傾向があります。
わたしが完璧主義を手放せた理由
わたしの経験をご紹介します。
外資系のホテルで11年間、必死に仕事していた時期があります。
仕事でミスはしてはいけない、と強く思っていたので、毎日張りつめて仕事をしていました。
けれど、プライベートを知る同僚は、わたしのことを「天然」だと気付いていました。
本人であるわたしは一切「自分が天然である」ということを知りませんでした。
だって、毎日完璧に仕事をしていたから(していたつもりだったから)。
その後、出産を機に退職したのですが、驚くような自分の行動が出てきたのです。
あんなに完璧に仕事をしてきたはずなのに、毎日家庭内でミスばかりするんです。
包丁で指を切り、油で火傷をし、あらゆる食材を落としたりまき散らしたり。
布団をベランダに干そうとして、外に飛ばしたこともあります。
クリスマスケーキを買ったら帰りの途中に落としたり、消費期限切れの食材を食べて寝込んだことも。
間違えて知らない人の車のドアを開けたこともあります。
思い描く自分像と、リアルな自分の違い。
なぜ、仕事を辞めた途端に、人が変わったかのようにゆるいダメ人間になってしまったのか。
完璧にできていた自分像はどこにいったのか。
それがわかったきっかけが、外向型HSPだと知ったことなんです。
わたしは人に好かれたいがゆえに、完璧な自分を一生懸命演じていたんです。
仕事を辞めてからは、わたしが頑張ろうが、手を抜こうが、どれだけミスをして人に迷惑をかけようが、家族は無条件でわたしを愛してくれます。
それが、わたしが完璧な自分を手放せた理由。
がんばらなくても、わたしは大事にしてもらえるとわかったからなんです。
それにしても、ド天然が過ぎるとは思いますが、しょうがない。
楽に生きる結論
HSPは自尊心が低い人が多い。
→努力し続けるのをやめて、ありのままの自分でいることが許される経験をすることが解決策である
と本にも取り上げられています。
基準を目標を下げるのは、勇気がいることです。
愛される価値のある人間になるために、努力し続けているとしたら、努力するのをやめること。
これが、楽に生きる結論です。
わたしは家庭内での生きづらさはなくなったけれど、外での生きづらさは相変わらず手放せずにいます。
マラソン大会にエントリーしたら、リアルな自分の実力以上に頑張ってしまうし、相変わらず新しいことにチャレンジしたり、無茶をしがち。
そんなときは、ゆるさを与えてくれる友人を味方に付けるようにしました。
マラソン大会なら、全然頑張っていないのに大会に出る人と話す。
忙しい時はリラックスする予定をスケジュールに組み込んで、必ず確保する。
生きづらさと向き合うことって、外向的な要素があるHSPにとって、人生の永遠の課題かもしれません。
人とはすべてどの枠とか、どの気質とかにきっちり分けれるものでもありません。
HSP気質が強く出る時もあるし、全然出ない時もある。
個性であるし、元々持って生まれたものでもあるし、個々なんだから。
自分が思っている以上に頑張ってしまっているのが、あなた(わたし)であることを知ること。
だから、手を抜く、たまにダラダラする自分に許可を出す。
そんなことからはじめてみると、いいんじゃないかなって思います。
人が好きで、人の気持ちをよく理解できる素敵な気質を持っているんですから。
好かれようと努力しなくても、あなたを好きになってくれる人は必ずいます。
「鈍感な世界に生きる 敏感な人たち」
多くの著書を読んでわたしが思うことをつらつらと書きましたが、本の中には他にも具体的な対策があります。
本を読む、ラジオを聴く、子どもやペットと過ごす、ヨガやジョギングなどの軽い運動をする、雨の日に傘をさして散歩する…などなど。
「鈍感な世界に生きる 敏感な人たち」ベストセラーのこの本は、石田ゆり子さんがご紹介されましたが、分厚いので本に慣れていない人にはちょっと難しいかもしれません。
Amazonオーディブル(本をプロが音読してくれるサービス)なら、本が苦手な人でも無料体験で耳から聴けるのでおすすめです。
他にもHSP・繊細さん関連の本を多く無料体験で聴くことができます。
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