上級者ランナーが多く取り入れている疲労回復の方法で、
「冷水」と「温水」に交互に浸かる「交互浴」というのがあります。
上級者ランナーだけではなく、初心者ランナーも、
また30代40代の自律神経が乱れてきたと感じる方にも有効です。
・交互浴の疲労回復効果
・交互浴の正しいやり方(一般向け/アスリート向け)
・入浴による効果的な就寝時間
交互浴の効果とは
交互浴とは、「冷水」と「温水」交互に浸かる回復浴のこと
①血流がよくなる
血管の収縮と拡張がくりかえされることで、
血流がよくなります。
血流がよくなれば、疲れたり傷がついた筋肉に多くの栄養が運ばれ、
回復力が早まります。
細胞にたまった疲労物質も、血液によって取り除かれます。
②自律神経のバランスが整う
温めたり冷やしたりすると、全身にリラックス反応がでて、
ストレスによる脳の疲れも軽減します。
温・冷により自律神経が効果的に刺激されているからです。
実際に、ランナーで交互浴をしている人は、
「身体が楽になる」とハマる人が増えています。
シャワーと湯舟で「交互浴」をする方法
バスタブをふたつ用意するのは難しいので、
シャワーを利用する方法をご紹介します。
交互浴のやり方はいろいろありますので、
一般的な方法と、アスリート向けの方法をご紹介します。
いろいろ試して、自分に合った方法を見つけてください。
一般的な交互浴のやり方
・40~42℃のお湯に3分浸かる
・水シャワーを1分浴びる
このセットを3~5回繰り返す。
最後は、水シャワー(冷水)で終わること。
アスリート向けの交互浴のやり方
この方法はスタンフォード大学のスポーツ医局が実践している、
最新のリカバリー法です。
実際にアスリートがこの方法で、疲労回復を行っています。
引用元:スタンフォード式 疲れない体
・まず冷水シャワー(10~15℃)を1分浴びる
・37~38℃のお湯に30秒浸かる
・冷水シャワーを30秒浴びる
この1分間1セットの交互浴を、約10回繰り返します。
・最後に冷水シャワーを1分浴びて終了
すべて合わせて合計12分です。
12分がポイントで、これ以上の長風呂をすると、
かえって疲れたり水分消費しすぎとなり、逆効果になります。
防水タイマーがあれば便利です。
共通するポイントと注意点
①湯舟は全身浴・半身浴どっち?
全身浴・半身浴、どちらでも効果はありますが、
心臓の負担を考慮するなら「半身浴」を選びましょう。
②水分について
交互浴は、意外と水分を消費するので、
入浴前にコップ1杯の水を飲んでおきましょう。
また入浴後もコップ一杯の水を飲みましょう。
③就寝時間との関係
交互浴に限らず、お風呂に浸かるなら寝る90分前までに。
湯舟に浸かると深部の体温が上昇するので、上がったままだと寝付きにくくなります。
入浴後90分くらいすると、深部体温が下がってきます。
下がったタイミングで人は眠くなります。
・就寝直前に入る場合はシャワーで済ませる
・入浴90分後が一番寝付きがよいタイミング
④高血圧や体調の悪いときはしない
交互浴は心臓に負担がかかる入浴法です。
調子の悪いときはしないこと。
また冷水も冷たすぎるなら、常温くらいから、
全身ではなく足だけなど、様子を見ながらはじめてみましょう。
わたしの入浴法
交互浴はランニングで長めの距離を走った時や、
自律神経が乱れていると感じるとき(疲労感)にしています。
スタンフォード式の交互浴も何度かしていますが、
アスリート向けだけあって、30秒で冷・温を交互にするのは、
バタバタするので湯舟で足をぶつけました。
しかし、30秒しか浸かっていなくても、10回やればしっかり温まっている不思議。
そして、90分後に驚くほどの眠気。
効果はあるんだな~と感じています。
(冬場は30秒でなくもう少し長めに温まるほうがいいかも)
なにより、長風呂をすればするほどなぜか疲労感がでたり、
すぐに身体が冷えることの謎が解けました。
また、熱いお湯に長時間浸かると交感神経が優位になり、
余計に眠れなくなるそうです。
上がった時の冷え防止には、すぐに身体の水滴を拭くことも大事です。
まとめ
交互浴は日常の疲れにも応用できます。
3回くらいからはじめるといいですね。
疲労をできるだけ早く回復させて、
楽しいランニング生活を送りましょう!