神戸マラソン大会へはじめて参加される方は、不安がいっぱいだと思います。
大会が近くなって今できることは、身体を休めて疲れをとることです。
あとは、当日の心の持ち方だけです。
スポーツは結局のところ、メンタルがすべてです。
いくら走れる足があったとしても、心が負けてしまったら完走はできません。逆を言うと、たとえ初心者であっても、完走したいという強い心があれば、完走できます。
42キロの途中でつらくなったり足が止まってしまったり、いろんな不安が押し寄せてくるかと思います。それでもどのようにメンタルを持てば完走できるのかを知っておくことで、大きな力になります。
わたしは2018年と2019年の2年連続で、神戸マラソンを完走しました。はじめてのフルマラソンで完走したときに、実際にどのようにつらい時を乗り越えたのか、ご紹介します。
当日、つらくなったらちょっと思い出してもらえると嬉しいです。
完走するための最低限のポイント2つ
完走するためにはメンタルがなにより大事ですが、初心者が完走するために絶対外せないポイントを確認しておきましょう。
関門閉鎖時刻に注意する
必ず完走するために重要な「関門閉鎖時刻2023」について、再確認しておきましょう。
関門閉鎖とは、時間内にここまで走れなかったら強制終了ですよ!ということ。
初心者はこの関門に引っ掛かりやすいのです。
9時00分 第1ウェーブスタート
9時15分 第2ウェーブスタート
第1ウェーブ、第2ウェーブのどちらから出走しても、関門時刻は同じです。
例えば、11.3キロ地点の須磨浦公園駅には、11:03までに通過しておかなければなりません。
https://kobe-marathon.net/2023/race/course/
通過できなかったらどうなるか?
収容バスに乗って帰ることになるのですが、これが本当に悲しいバスなんです。
乗っている人はみんな下を向いて落ち込んでいます。
ノロノロとゴールまでこのバスに乗るのが嫌な方は、自力で電車などでゴール地点まで向かって荷物を取りにいっています。
後半に歩いても完走できる可能性はありますから、バスに乗らないことを目標に時間とにらめっこしながら頑張りましょう!
エネルギー切れに注意
初心者ランナーは完走するのに、5~6時間かかる人も多くいます。問題はコース途中に置いてある給食(食べ物)がどんどんなくなっていく可能性があるということ。
4時間台で完走する人なら食べ物はまだありますが、それ後半は要注意です。給食がないとお腹が空いて、エネルギー切れになる可能性があります。足がピタッと止まってしまうのです。
時間がギリギリになりそうな人は、ポケットにエネルギージェルを携帯しておきましょう。
わたしはエネルギージェルは10キロごとに1本摂取して、コース上の給食もたくさん食べました。ちなみに、35キロ地点の中央市場の給食「みかん」が美味しいですよ。
つらくなったときのメンタル回復術
一番つらい場所は30キロの壁?
30キロの壁、というのを聞いたことがあると思います。
神戸マラソンコースでいうと、須磨海浜水族園を過ぎたあたりが30キロ地点。
そこから進んでノエビアスタジアム神戸を通過して、35キロ地点の中央市場までまっすぐ走ります。
この須磨海浜水族園~中央市場までが「30キロの壁」体力的に消耗して、リタイアのランナーさんが増える場所です。
ここさえ乗り越えると、完走したようなものです。
ここだけ「なんとしても頑張るぞ!」と気合いを入れてください。
道はアップダウンのない、ただ真っすぐ通なりに進むだけなので大丈夫です。
最後の「神戸大橋」が怖い?
神戸大橋はもちろん急な坂道ですからキツイのですが、あの場所を走れるなんて神戸マラソンのときしかないですから!
坂道はだいたいみんな歩いていますから、大丈夫です。
やった!走れるぞ!という気持ちでとにかくコツコツ前に進むだけです。
橋なので一般人の応援がなくなりますが、ボランティアスタッフの学生さんが応援してくれます。
応援メッセージをもらいながら、あと少しあと少しと粘ってください。
息が苦しくなったら
自分の呼吸に集中しましょう。
①鼻から大きく息を吸う
脳に酸素が届くように、鼻から大きく吸います。脳に酸素が届いたら、満足する感覚になるので、苦しいのが軽減されます。
②2回吐くを繰り返す
「フッ!フッ!」と口から息を吐きます。
すると勝手に空気を吸いますから、とにかく2回フッ!フッ!と息を吐くことだけに集中します。すると自分のランニングリズムが整って呼吸が落ち着きます。
視界の疲れはサングラスを利用する
視界から疲労をすることがあります。マラソン大会は多くの人に囲まれて走りますから、いろんな人を見てしまって、目が疲れて身体にくることがあります。
マラソンランナーでサングラスをしている人が多いのも、その理由のひとつ。サングラスをすると紫外線を防ぐだけでなく、少し暗いことで目からの刺激を軽減させてくれます。
自分に集中できるのも、サングラスの効果です。
ペースがうまくつかめない場合
はじめてのマラソン大会は速度ペースがつかめないケースが多いです。
特にスタートするタイミングはなぜか全員ダッシュして走ります。これから42キロも走ると思えないくらいに。まどわされてはいけません。
コツは、前にいる同じくらいの速さで走る人を見つけてついていくこと。
その人が遅れてきたり、スピードアップしてきたら、また別の人をみつけてついていく。
それをずーっと繰り返していると、自然と前に進んでいけます。
応援の力をもらう
最終的にメンタル(気持ち)がすべてと言いましたが、そのメンタルを保ったり完走するパワーをもらえるのが、応援の力です。
応援してもらえると、不思議と走れます。
わたしは2回目の神戸マラソンのとき、足を怪我していてずっと痛かったのですが、応援の声をかけてもらうたびに痛みがなくなって、元気になりました。
「頑張れ~!」って沿道で応援してくれる人たちに、小さな声で「ありがとう!」といいながら笑顔で返しました。何回ありがとうを言ったかわかりません。それほど嬉しくて力が出たのです。
応援に応えるコツとしては、42キロすべてにありがとう!とか言っていたら、疲れてしまうので、わたしは30キロまではサングラスをして言葉の返事はせず笑顔だけで返しました。笑顔すらしんどいときは、あまり応援の近くを走らないようにして黙々と走り進めました。
30キロくらいからは、応援がなくては完走できないと思い、サングラスはかぶっていたキャップの上にのせて、すべての声援に「ありがとう!」と答え、時にはハイタッチをして応援を力に変える努力をしました。
沿道応援ポイントが設置されます。2023沿道応援ポイント
最後は、気持ち。マラソン大会を楽しみむ!これはお祭りだ!と、自分を奮い立たせてください。
絶対完走メダルもらうぞ!これだけの大人数が完走するんだから、自分にもできる!
そう思って一歩一歩、前へ前へ。
万が一、足を怪我したり体調が悪くなったら近くのスタッフに言って、無理せずリタイアすることも大事です。
フルマラソンはまたすぐ参加できますから。
では、また。